松山刑務所「塀のない作業場」のリアル!脱走事件の深層と受刑者の今
大井造船作業場が「塀のない刑務所」と呼ばれる最大の理由は、受刑者が寝泊まりする拠点「友愛寮」の特異な構造にあります。通常の刑事施設にみられる監視カメラの集中配置や頑強な格子窓はなく、窓には一般的な網戸やすだれが掛けられ、寮内の自室に外側からの鍵がかけられることも原則ありません。受刑者はここで囚人服ではなく作業着を身にまとい、自ら朝夕の点呼や清掃を担う「自治生活」を営んでいます。
もちろん、誰でもこの恵まれた処遇を受けられるわけではありません。選ばれるのは、逃走の恐れがないと診断された模範囚、かつ暴力団関係者ではない初犯傾向の受刑者のみです。数段階にわたる厳格な事前調査と精神鑑定、さらに本所での適性審査を経て選抜された者だけが友愛寮への入寮を許されます。ここでは一般社会に近い自主性が求められる半面、「仲間の連帯責任」という無言のプレッシャーが常に漂う独特の緊張感を内包しています。
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