天草四郎のさらし首はどこへ?出島獄門と母の首実検の真相に迫る
四郎を討ち取ったものの、幕府軍の首脳陣には大きな誤算がありました。幕府軍の武将たちは誰も天草四郎の素顔を知らなかったのです。城内からは四郎と同じような美麗な小袖を着た少年の首が複数持ち込まれ、どれが本物の指導者なのか特定が極めて困難を極めました。
そこで「知恵伊豆」と恐れられた幕府軍総大将・松平信綱が講じた非情な策が、捕虜となっていた天草四郎の母親(マルタ)と姉妹を利用した「首実検」でした。信綱は複数の少年の生首を母親の前に並べ、反応を観察したのです。
当初、母マルタは幕府軍を欺くため「四郎は神の国へ昇られた。ここにあるはずがない」と毅然と否定し続けました。しかし、本物の四郎の首が差し出された瞬間、張り詰めていた感情が決壊。母親はその生首に取りすがり、「これこそが我が子、四郎に間違いございません」と涙を流して激しく号泣したと記録されています。母の無償の愛と哀哭が、皮肉にも愛息の首級を証明する決定打となってしまったのです。
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