星野源や渡辺直美が熱狂する吉田ユニの錯視世界と圧巻の制作舞台裏
彼女の代表作の一つであるトランプシリーズ『PLAYING CARDS』は、身の回りにある日用品や食べ物だけで54枚すべてのカードを表現した驚異の作品集だ。割れた卵の黄身と白身でハートを描き、スライスしたパンの焼き目でクラブを模す。日常で見慣れたはずの物体が、彼女の視線を通すだけでまったく別の意味を帯びて立ち現れる。
長年手がけているファッション誌『装苑』の表紙や連載でも、その発想法は遺憾なく発揮されている。布のドレープ、リボンの結び目、モデルの髪の毛一本に至るまで、徹底的に配置をコントロール。しかし、出来上がるビジュアルは決して硬直したものではなく、どこか少女のような無邪気さと遊び心に満ちている。
誰もが知っているモチーフを使いながら、誰も見たことがない景色を作る。アイデアの源泉は、日常への徹底した観察眼と、「もしこれがこうだったら」という純粋な空想力にある。
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