異国情緒が朽ちるロシア村の深層:巨額融資の果てと現在の全貌

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この異様な空間の誕生を語る上で避けて通れないのが、新潟中央銀行の元頭取・大森昭の存在である。大森が主導した「新潟ロシア村開発構想」は、環日本海経済圏の確立という壮大なビジョンを掲げてスタートした。冷戦終結直後の1990年代初頭、ロシア極東との交易拡大に沸く新潟において、このプロジェクトは地域振興の起爆剤と持て囃された。

だが実態は、ずさんな需要予測に基づいた乱脈融資の典型例だった。銀行主導で巨額の資金が湯水のように注ぎ込まれ、採算度外視で豪華絢爛な施設が次々と建て増しされていく。新潟ロシア村は、銀行トップの強権的な主導と、ブレーキの利かなくなった観光開発業の暴走が結託した末の産物だった。結果として同行は破綻へと突き進み、金融行政の歴史に消せない傷跡を残すことになる。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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