昭和最大のミステリー帝銀事件 731部隊とGhq封印の真相
事件が起きたのは、冷え込みが厳しかった1月26日の午後3時過ぎのことだった。閉店直後の帝国銀行椎名町支店に、厚生省技官の名刺を持った男が現れる。男は「近所で集団赤痢が発生した。GHQの指示で予防薬を飲んでもらう」と告げ、手際よくピペットで透明な液体を行員らに分け与えた。男自らが飲む素振りを見せたため、疑うことなく薬を口にした16名は、数十秒後に猛烈な苦悶に襲われる。
使用された毒物は、即効性と高い殺傷力を持つ極めて特殊なものだった。犯人は苦しむ行員らを横目に、行内から現金約16万円と小切手を奪ってそのまま姿を消した。鮮やかな手際、そして「公的な予防薬」という偽装は、一般の犯罪者の発想を明らかに逸脱していた。終戦直後の虚脱感に包まれていた日本社会に、この白昼の惨劇はあまりにも強烈な衝撃を与えた。
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